院長のブログ

向精神薬の処方適正化に取り組みます。

その症状、勘違いしてませんか?

しばしば患者さんからお聞きするエピソードです。

「こないだ薬を飲み忘れたんですが、そうしたらドキドキしたりめまいがしたりして、急に不安が強くなって気分が悪くなったんです。

 やっぱり私は薬を飲み続けないと病気が悪くなるんですね。」

ちょっと待ってください!

病気や薬の種類、ストレスの度合いなど条件にもよりますが、理論上、1回もしくは1日くらい薬を飲み忘れたからと言ってすぐに病気が再燃するなどということは考え難いです。

ひょっとするとそれは、「離脱症状」と呼ばれるものかもしれません。

つまり体が薬物依存の状態になってしまっており、ちょうどアルコール依存症でアルコールが体から抜ける時に汗が出たり、震えたりという離脱症状が出るのに似ています。

治療を受け始める前の精神症状が出るというより、自律神経に関係した症状が出やすいです。

人によっては感冒に似た症状だったりします。

ある一定の濃度で薬の血中濃度が保たれていて、それが長期間続くと、いつの間にか体にとって普通の状態になってしまい、むしろ薬がないことの方が体にとって異常な状態になってしまうのです。

この状態は通常1,2週間断薬することで元の状態に戻りますが、人によってはもっと長引きます。

その間、苦しい思いをする羽目になるかもしれませんが、その苦しみを軽減する上手な減らし方もありますので、勝手な減薬、断薬はせず、専門家に相談しましょう。