院長のブログ

向精神薬の処方適正化に取り組みます。

たくさんの薬を長期に渡り飲み続けると、病気が増えることがあります

「先生、調子悪いんです」「それじゃあお薬でも出しておきましょう」

よくある会話です。

「先生、まだ調子悪いんです」「それじゃあお薬を追加してみましょう」

そうやっていつの間にかお薬が増えて行きます。

 

長期に渡り向精神薬を服用すると依存を生じるばかりか、薬の種類によっては「過感受性精神病」という別の病気を作り出してしまうことがあります。

これは脳で薬が作用する部位である「受容体」と呼ばれるものが、服薬する前より増え、薬に対して敏感に反応してしまうようになった状態です。

こうなってしまうと少し薬を減らしたり、飲み忘れたりしてもすぐに症状が悪化します。

ここでよくある勘違いが、「薬を減らしたから元々の病気が悪くなってしまった、私は薬が手放せないのだ」と短絡的に思ってしまうことです。

さらに厄介なのが、薬の量を元に戻してもなかなか症状が改善しないことです。

以前に飲んでいた薬の量より増え、さらにそのことで過敏性が強まり、最終的には薬が効かなくなるというような悪循環を生み出します。

いくら薬を増やしても改善が乏しい「治療抵抗性」と呼ばれる病状の方の中に、少なからず過感受性精神病の方が含まれていると言われています。

 

なので薬を自己判断で勝手に中止することは非常に危険な自殺行為です。

薬を減らしたい時、やめたい時は、主治医、専門の医師に必ず相談しましょう。