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「向精神薬処方適正化宣言」病院のブログ

広島県廿日市市にある精神科病院、友和病院院長が管理してます

ベゲタミン®A・B配合錠の販売が中止されます

 私が向精神薬の減薬に取り組もうと思ったきっかけの一つにこのお薬の存在があります。

  強力な鎮静、催眠作用を持っているため鎮静薬として便利だからでしょうか、最後の切り札になるからでしょうか、特に統合失調症の経過の長い患者さんに多く投与されているように思います。

 また統合失調症ではないけれど、若いのに強い不眠を訴える患者さんにも投与されているのをしばしば見かけました。

 このお薬は三種類の向精神薬の合剤で、特に問題なのはフェノバルビタールという製剤が入っていることです。

 これはてんかんの治療にも使われますが、自殺目的などで多量に服用してしまうと呼吸停止をきたして亡くなってしまう可能性が高いのです。

 さらに厄介なのが、依存・耐性が生じやすくやめにくいことです。

 10年以上前でしょうか、私の担当患者さんでも自殺目的で過量服薬された方が救急搬送され、胃洗浄をしたら100錠ほど出てきた方がいらっしゃいましたが、幸い一命は取り留めました。

 救急科の担当医師も大変だったでしょうが、私も二度とこんなことを起こしたくないと思いました。

 中にはわざわざこの薬の処方を指名する方もいらっしゃいます。

 他のものに変えようと勧めても断られることが多かったです。

 そのため出したくなくても仕方なく出すことがあったのですが、いつもこれではいけないと思っていました。

 そこであると使ってしまうから、出してしまうから、いっそのこと薬局の在庫から外してしまおう、在庫削減の第一号にしようと計画していたのですが、それよりも先に販売中止となり、強制的に中止せざるを得なくなりました。

 ただしお薬は急にやめると危険ですから、やめる時は必ず専門の医師に相談しましょう。