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「向精神薬処方適正化宣言」病院のブログ

広島県廿日市市にある精神科病院、友和病院院長が管理してます

精神科に対するイメージ

エッセイ

 精神科を受診するまでの心理的な抵抗感、つまり精神科の敷居は段々と低くなっています。

 その証拠として、精神科の外来通院患者数は年々増えています。

 病気への偏見がなくなり、適切な治療が受けられるということはとても良い傾向だと思います。

 

 しかし、病気そのものではなく、精神科という診療科に対する良くないイメージを耳にすることがあります。

 一昔前のエピソードになりますが、かつての日本医師会会長、武見太郎氏は「精神科医は牧畜業者だ」と語りました。

 真意は定かでないですが、恐らく患者さんを長期に渡って入院させ、退院させる努力を怠っている状況を指しているのではないかと思います。

 また、他の診療科、特に救急科の医師から聞く言葉として「精神科は患者を薬漬けにしている」ということがあります。

 たくさん処方されている向精神薬のために、ふらつきによる転倒・骨折、飲み込みが悪くなり食事が摂れない・誤嚥して肺炎になる、おしっこが出にくい・ひどい便秘、パーキンソン病様の症状、自殺目的の多量服薬などを生じて他科の医師にお世話になることがあります。

 

 個人的に、もっともなことだなと思いますし、精神科医であれば、何よりも患者さんのために真摯に取り組むべき課題だと思います。

 そんな状況が長年続き、機が熟したのか、業を煮やしたのか、厚生労働省は地域へ退院していただき病床削減すること、向精神薬の処方を減らすことに本腰を入れるようになりました。

 当院もいち早く退院促進事業に協力したり、向精神薬処方適正化宣言をしたり、前向きな取り組みをしております。

 

 すべては患者さんとその家族のために。